あなたのリスティング広告は、広告代理店に任せて本当に大丈夫?
タイトルを読んでこのブログを見ている方は、おそらく広告運用を広告代理店に任せている企業のマーケティング担当者か実際に広告代理店で働いている方かと思います。
実際、私もGoogle Adwordsの認定資格保持者ではありますので、企業のYahoo!プロモーション広告、Google Adwordsの広告運用を代行している立場です。
年間で億を超える広告費用を管理しているのですが、月額2万円の予算しかない零細企業や月額数千万以上の大口の広告を運用できる企業まで様々です。
広告代理店にとって、このリスティング広告の運用代行は、手数料商売ではありますので儲かっているかというと大口のクライアントをもっていないと厳しいのが実情です。
手数料の相場は、5%~20%です。
これは代理店側が自由に決められますが、大口のクライアントの場合は定額にしたり手数料率を下げてでもアカウントを取得するために営業します。
そう考えると薄利な商売です。
では、広告代理店がなぜ生き残れるのか?
それは、インセンティブがヤフーから支給されるからです。
ヤフーの代理店制度は、スターと呼ばれる★の数で代理店のランクを決めています。五つ星(★★★★★)から一つ星(★)まであり、五つ星は株式会社アイレップさんのみです。
上記で紹介している代理店以外にも正規代理店と呼ばれる星が付いていない代理店も星の数ほどいます。
ランキングは、広告の取扱量で決まります。つまり広告の売上が単純に多いだけです。
広告の取扱量=広告運用スキルが高い
というと大違いです。現に200万前後の予算を持っていた広告主様が、某広告代理店S社から移行をして、アカウントの設計をし直しただけで、同予算でクリック数が5.7倍、CV数4倍、CPAが5,249円から1,701円と3,500円近くも効率化することができた経験があります。
では、なぜそんなことが起きるのか?
理由は簡単です。
200万近くの予算だと、取扱量が数十億もある代理店からしてみると時間をかけていられないからです。
ここまで話すと広告代理店を利用しない方がいいのでは?と思いますが、それは企業の人員体制などにもよりますので一概には言えません。
広告代理店とうまく付き合う3つの大事なこと
①目標となるKPI基準を必ず設ける
②日々の進捗を把握できるように閲覧用のアカウントを用意してもらう
③毎日連絡を取り合える体制を代理店と築くこと
①は当たり前ですが、依頼者が必ず目標となるKPIを用意することが大事です。目標は広告代理店が定めるのではありません。広告主である依頼者が決めましょう。
そして一番大事なのが②と③です。
依頼主が数字を判断できなければ、絶対に広告代理店に任せてはいけません。どんな運用をしているのかも分からず丸投げしている場合は、結果に対して責任を放棄していると言っても過言ではありません。
必ず数字を理解できるよう努めることと、市場の変化が起きた時にすぐに対応できる体制を築いていきましょう。
テレビなどのメディアに出た時に、予算を調整する必要があったり、ネガティブキャンペーンが放送された場合は、無駄なコストを消化しないような運用が必要です。
もし、私が広告代理店に頼むのであれば、予算の調節は自分でやって、細かい入稿作業だけお任せする感じです。(そもそも自分でやれるので広告代理店に頼む理由はありませんが。)
自分で広告運用できることが理想ではありますが、すべての企業でそれを実際にできるかは体制にもよると思います。是非、広告代理店とはうまく付き合うように広告主側も知識とノウハウを積める体制を築いていただきたいものです。