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すべてを「ゼロ」にしてスタートアップする元Webディレクターの舞台裏

2月3日から「医療広告ガイドライン」変更。その後の変化は?

昨年末から厚生労働省から「医療広告ガイドライン」の変更によって、医療関係のリスティング広告関係者はその対応に右往左往することに。

 

私自身も月額1000万以上も広告予算を持ったクライアントを持っていましたので、それはもう「広告掲載がダメと言われたら…」ということで戦々恐々としていたわけです。

 

クライアントからも売上に実損が出てしまうし、会社の売上にも多大な影響がありましたから…。

医療広告ガイドラインの変更について

主な広告掲載ガイドラインについては厚生労働省の下記資料をご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/kokokukisei/dl/shishin.pdf

 

ガイドライン違反をまとめると大きなところで下記3点です。

■体験談の掲載はNG

■著名人の掲載NG(あたかもその医療機関で治療をしたように見えるもの)

■過度な数字実績やあからさまな金額表記

 

レーシック、インプラントなどの自由診療を行っている医療機関は、かなり影響はあります。

特に美容外科のジャンルは、Webサイト上にbefore&afterの写真付き体験談が数多く掲載されているので、ほとんど掲載できなくなりますし、著名人を広告塔として使用している医療機関も掲載方法を変更しなければならないのです。

 

この修正だけでもかなりの修正費用の負担だけでなく、Webサイトの運用会社もやりたくないと言っては語弊があるかもしれませんが、萎えてしまうのが現状でしょう。

 

私が運用管理しているクライアント様は、幸いにも体験談はもともと大々的にPRしていませんでしたし、過度な比較表現やガイドラインに違反する内容も微々たるものでしたので1月から作業をして2週間前にヤフーさんの広告審査部に事前に依頼していたので、特に問題にはなりませんでした。

2014年2月3日からのその後・・・

しかし2月3日から従来掲載していた広告アカウントは審査対象にされるはずなのに、まだガイドラインに違反している医療機関があります。(某レーシック関連の大手医療機関や美容外科クリニック)

 

「これはいったいどういうことなのでしょうか?」

 

通常であれば、医療設備の比較も広告掲載ガイドラインではNGのはずです。

ヤフーも多くの広告費を投じている医療機関には甘いということでしょうか。

 

ルール違反は即座にそれなりの処置をするべきなのですが、それがなされていないのであれば、結局はヤフー側も容認してしまっているということ。自分たちの売上を守るための措置を特別にしているのであれば、昨年末の楽天市場の価格表示問題と一緒だと思います。

 

こういうのは即座にやめてもらいたいものです。

まじめに運用している医療機関やWeb運用・保守サービスを行っている会社がバカらしくなります。

 

今後の医療機関のWeb戦略

過度なプロモーションができないということで、医療機関のマーケティング担当者は頭を悩ませていることかと思います。

 

過度な割引キャンペーンもできなければ、著名人を使ったWeb上での広告展開もできないわけですから、今までの著名人を使えば集客できるという美容外科ならではの広告手法は通用しなくなるわけです。

 

また、私たち一般人からするとクリニックの体験談や著名人が受けている施術などは、治療を受ける決め手にもなりえる情報です。

興味があるコンテンツであることは間違いないので、それを第三者機関がまとめるキュレーションサイトや比較サイトなどの重要性が増してきますよね。

 

「これから有益なコンテンツとは何か?」を医療機関に従事している方は考える時期なんだなと思います。